事業所紹介

佐伯商工会事業所紹介

marumo工房

marumo工房
「誰かと一緒に!」「アップサイクルの発想で、地域を元気に!」を実践する重要プレイヤー。多様性も内包する「緩やかな連携」で地方の時代を作り上げる。
■どんな会社ですか?

「お客様と一緒に作り上げる」スタイルの左官を営み、地域活性化で大きな役割を果たす。

廿日市市佐伯地域津田を中心に、埼玉県川口市と2拠点で、2013年から活動をスタートした左官業を営んでいます。従来の「左官業」の形に囚われず、自分独自の考え方でサービス展開を行なっています。考え方としては、「お客様と繋がり、一緒に作り上げる」というスタイルです。その一環で、地域でのワークショップ(タイル張り体験など)を実施するなど、活動の幅を広げています。さらに、津田商店街の有志で構成された「津田商店街を創る会」、地域の「円卓会議」にも参加し、商店街などの再生を軸として、地域活性化にも取り組んでいるところです。




■代表って、どんな人?

「一緒に作り上げるスタイル」の仕事を大事に。理想の商店街を作りたい。

元々、実家は広島市内にあります。中学・高校時代には広島市で過ごした後、関東で生活をしてきました。2019年春頃に佐伯にUターンをして、今に至ります。左官をやっていますが、お客様と一緒に作り上げるスタイルを取り入れています。実はお客様の中には「自分で自分の家を直したい」という願望を持っておられる方もいらっしゃいますし、「ずっとやってみたかったんだよね!」と言われることもしばしばあります。そして、お客様が直接携わることにより、お客様自身が自宅に対してさらに愛着を深めている様子が伺えます。そういったスタイルを生かし、イベントでのタイル張り体験などのワークショップも実施しており、作ることの楽しさを体感してもらっているところです。もう一つ、大きな活動として、空き店舗活用など、地域に関わる活動も行っています。きっかけは、関東で商店街活動に関わっていて、考えるところがあったからでした。以前関東で関わっていた商店街では、お店も減少して、活気が失われていましたが、なかなか主体的に活性化することが難しいと感じました。「住んでいる人がなぜやらない?」そういった問題意識を持ちながら、現在はここ佐伯の商店街に関わり、「ぜひ自分たちで活性化しよう!」と強い気持ちを持って取り組んでいます。私の中の理想的な商店街は、「住んでいる人がここで完結できる」ことですね。




■最近は、どのようなことに力を入れて取り組んでいますか?

地域巻き込み型アップサイクルステーション「ナガスタ」実現に注力!

現在、地域巻き込み型アップサイクルステーション「ナガスタ」というプロジェクトに力を入れています。アップサイクルとは本来であれば活用されないものに、様々なアイデアで、新たな価値を作っていくという考え方です。商店街全体、さらに街全体という視点で考えた時、アップサイクルの考え方を実践できるのではないかと考えました。この街には空き家の問題がある一方で、自然などの豊かな資源があり、それぞれのエキスパート、元気な高齢者がいらっしゃいます。そういう意味では「もったいない側面」が多くあります。 地域の抱える課題を、今あるこうした「もったいない側面」で解決できないか、新しい付加価値を作れないかという発想に至りました。具体的に閉店したスーパーをアップサイクルして、地域の「ヒト」「モノ」「コト」が集まる拠点(ステーション)にすることです。地域の方々が商いできる場所などを想定していて、波及する形で商店街や地域が活性化していければいいなぁと思っています。現在、まさに円卓会議などを通じて、人を巻き込んで取り組んでおり、いよいよ動き出しています。




■将来の展望を教えてください!

多種多様な人々を巻き込み、「自分たちがやる!」を引き出す地域活性化に取り組みたい。

緩やかに多種多様な人々を巻き込み、あくまで地元主体で、地域活性化を実現させていきたいと考えています。人々が助け合いながら、多様性を持つ、緩やかな連携で進めていくのが理想です。私は外部から入ってきて、佐伯地域は水や食など素晴らしい資源に溢れていることに気付きました。子育てする環境としても素晴らしい。また商店街活性化の活動をする中で、ビジネスチャンスも数多く転がっているとも思っています。その転がっているビジネスチャンスを活かして、独立したいという人が出てきて欲しいです。 外からの刺激を受けながら、「住んでいる私たちがやる!」という強い思いで、商店街を起点にして、地域全体を盛り上げたいですね。さらに、コロナ後を考えると、地方にもっと目が向くのではないかと見ており、今後ますますチャンスは増えてくるのではないでしょうか。将来、個人的にはゲストハウスなども作っていきたいですね。





  • DATA

    事業所名
    marumo工房
    業種
    左官工事業
    代表者
    金澤 萌
    住所
    〒738-0222
    廿日市市津田4796-2
    TEL
    090-8025-6350
    FAX
    082-978-0626
    HP
    https://www.marumo-sakan.com/
    E-Mail

取材者の視点

金澤さんのビジョンは地域を楽しくする。多様性に満ちた地域活性化はしなやかで強い。

取材をする中で、自分が住んでいる地域を本気で「変えていこう」「元気にしていこう」という強い意志を感じることができた。さらに想いだけでなく、明確なビジョンを提示しながら、自ら行動を起こしているので、説得力もある。ビジョンと行動は、人を惹きつけ、人々が続々と集まってきている。多様性を内包した地域活性化の形は、将来の地域活性化の本質に迫るものである。このような考え方の中で、地域の人々が気兼ねなく参加できる雰囲気があるので、大きなムーブメントを起こす可能性も秘めていると思う。地域活性化は一人ではできないし、半ば強制のような形にもなってはいけないだろう。まさに金澤さんのビジョンは、「緩やかな連携」での地域活性化。それぞれが主体性を持ちながら、楽しく実現する仕掛けに溢れている。ぜひ、今後も皆が楽しく、納得感を感じ、一歩一歩踏みしめて、活動を続けてほしい。

伴走型小規模事業者支援事業


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