事業所紹介

佐伯商工会事業所紹介

前川農園

前川農園
姉妹が提案する農業の形は無限大。農業の本質に迫りながら、固定観念を打ち破る農園。
そして、何より地域を大事にする農園。持続可能な社会を目指し、次の時代をしっかり見据える。
■どんな農園ですか?

姉妹で営む環境や地域も内包する消費者に寄り添う農園

佐伯地域で6次化を目指した農業を姉妹で営んでいます。平成25年に就農して、27年に前川農園を起業しました。米、野菜の栽培はもちろんのこと、加工品販売や農業体験など、幅広い事業を展開しています。農家レストランも営みたいと考えており、プロからも高い評価をいただいています。 小規模農家だからできることを考え、「地域ぐるみの農と食を考える」ことを事業展開の考え方としています。多種多様な資格取得・勉強をして、プロの農家としての研鑽を積み、顧客ニーズに応えようと努力しているところです。女性目線で食べる人に寄り添った農業を行い、地域を伝承していくことも忘れていません。また太陽光発電パネルを設置しており、環境の分野においても、取り組みを進めています。




■最近は、どのようなことに力を入れて取り組んでいますか?

農業体験で、農業の本質・根本を理解してもらう「農学」を展開

現在、農業体験、イベントに力を入れています。単に体験だけをしてもらうのではなく、農業の奥深さを理解してもらい、食自体をリアルに感じることができるようなカリキュラムにしています。どちらかというと、勉強会に近く、「農学」とも言ってもいいでしょうか。例えば、実際に土を触ってもらい、農家の気持ち・ルール・土の成分・農薬に至るまで、ありとあらゆる農業に関することを説明しています。「農業は科学」であることを理解してほしいと同時に、「野菜一つひとつにストーリーがある」ということも理解していただきたいと思います。農作物に対する意識をさらに強めてもらいたいです。非常に嬉しいことに、感動してくださって、「また来たい!」と言ってくださいます。 「もう一度体験したい、話を聞きたい」ということで、リピーターの方もいらっしゃいます。




■将来の展望を教えてください!

農業の固定概念に囚われず、消費者・地域と対話し、農業の奥深さを発信したい

やはり、農業の固定概念をひっくり返していきたいです。固定概念をひっくり返すことは非常に楽しいですし、変化を楽しんでいます。計画や考えはいっぱいあります。基本的な考え方は、消費者と農家が互いに双方向で対話をし、寄り添っていく視点を大事にするということです。なので、「農業の楽しさ」を伝えるなど、農家としてメッセージを明確にして行かなければなりません。農家の立場で、やはり手をかければ、農作物が可愛くなります。一方で、地域の農と食文化の伝承という根っこの部分も大事にしなければならないと考えています。できるだけ、地域の方に関わってもらい、皆で土地・集落を作り上げていきたいと考えています。衣食住と言われるように、「食は全ての基本」。食からのアプローチで、循環型の持続可能な生き方・社会のあり方を構築していきたいと思います。将来的には、農場に保育園を作るのもいいのではないかと考えています。 それ以外にも色々と考えがありますので、少しずつチャレンジをしていきたいと思っています。





  • DATA

    事業所名
    前川農園
    業種
    米穀類小売業
    住所
    〒738-0203
    廿日市市友田1511
    TEL
    0829-74-0101

取材者の視点

固定概念に囚われず、農業のSDGsが実践されている、先進性を持つ。

「感動」「楽しさ」「おしゃれさ」など、農業栽培だけでなく、農業が本来持つ魅力や本質に迫ろうとする農園である。だから、考え方が明確である。「食育」「持続可能性」を強調していたのが印象的で、これはSDGsともマッチする。前川農園の考え方は、これからの時代に求められるものでもあり、あるべき農業の形なのかもしれない。新時代に先駆けて、積極的に活動されているということはまさに前川農園の強みである。そして、農業の形をユニークな視点で解釈し、「固定概念を打ち破っていこう」とチャレンジを繰り返しているのがとても眩しく感じた。実際に固定概念を打ち破ってくことが面白いとのことであり、取材者である私も農業に対する考え方に共感することもあった。従来の農業の形に囚われることなく、ぜひ新機軸を打ち出してほしい。個人的に今、最も新時代に近い農園だと思っている。夢と可能性がたくさん詰まっている。

伴走型小規模事業者支援事業


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